トモミのひとりごと

意外と頼もしい感じでキンダー生活をスタートした航ちゃん。
木・金 と行って、週明けの月曜日からお弁当が始まりました。
(それまでは慣らしのために午前中のみ)

思えば里花のキンダー初弁。
学校ってたった15分しか食べる時間をくれなくて、
幼稚園では一度も残したことがなかった里花が残して帰ってきたっけ。

なので航ちゃんにも気持ち量少なめ。
そして彼の好きなものだけを詰めてあげた。

帰るや否や。



「こーせー、今日バイランチしたー！」




バイランチとは、学食のこと。
アメリカの学校にはカフェテリアがあって、お弁当を持ってこない子はこのカフェテリアでランチを買うことができます。
ランチを買う(Buy)からバイランチ。
メニューは日本の給食みたいに月で決められていて、今日はピザ、明日はチキンナゲット という具合。
それを食べたというのです！

「えー！どういうこと！？なんで？？？」




航ちゃんは一生懸命説明してくれました。
ランチの人は並んでーって言われたから並んだ とか、
行かないと教室にいなきゃいけないから並んだんだ とか 。

しかし、全くもって意味不明。 おそらく最初でよく分からなかったのでしょう。
でもお弁当箱も空っぽでバイランチも食べたなんて… 15分でできないよなー。
摩訶不思議。

まあ、最初だし分かんなかったのだから仕方ない。

「ランチを買う人は時間がかかるから先にカフェテリアに行くだけ。 お弁当の人はその後で先生がカフェテリアに連れて行ってくれるから(食事はお弁当の人もカフェテリアで食べます)、航ちゃんは最初に行かないで、少し教室で待っててね。」

と説明しました。






翌日。

「ママー、こうせい、またバイランチ食べてたよー！ 」

キンダー生は1年生と一緒に食べるので、里花が見ていたらしい。
昨日も見ていたので彼女は「こうせいだけバイランチなんてズルい！ 」と怒ってました。
違うんだってば！


航ちゃんはこの日も説明してくれました。
「お弁当がない人はバイランチに行かなきゃ食べられないんだよー 」って。

そりゃそうだけど、航ちゃんはお弁当があるじゃん。
やっぱり意味が分からないのでそのまま先生にお尋ねに行きました。

先生は私の顔を見るなり、「あなたがKouseiのママね！」
ってな感じで待ち構えておられました。

航ちゃんは全く英語がわかっていないので、ランチ以外にも色々混乱しているらしい。

お弁当とバイランチとどっちが多い？ と聞かれ、基本はお弁当です と答えたら
航晴のランチバックを見せて といい、

「OK。このバックね。覚えておくわね。彼がこれを持っている日はバイランチしないように見張っておくから大丈夫よ。」

と言ってくれました。ちょっと安心。

この日のお弁当箱も空っぽでした。
ダブルもランチ食べるなんてある意味気合いはいってるなー、航ちゃん。







その翌日。水曜日。

同じクラスで前から知っているお友達のママがボランティアに入っていました。
ありがたいことにランチの様子もお手伝いがてら見ていてくれて、

「トモミさん、謎が解けた！！！」

と、ことの事実を説明してくれたんです。

それによると、 航ちゃんはスナックの時にお弁当を食べちゃっているそうな。
毎日朝10時過ぎにスナックタイムがあり、教室の外にあるテーブルでみんなでオヤツを食べるんだけど、
その時に航ちゃんはお弁当を食べている。
そうすると当然ランチの時にはお弁当がないから、「ランチない人ー！」と呼ばれてついて行き、
バイランチを買う列に並んでいるんだと。

納得。 だからお弁当箱も空っぽだったんだ。
超納得。

お陰で今日はスナックにお弁当を食べようとしたところを彼女が止めてくれて、
無事にランチとしてお弁当を食べることができました。
あー良かった。







次の日。

もう一度スナックとランチの違いを説明して、本人もやっと分かったようで、
自信を持って学校に行きました。

そしたら教室にこんなものが。



先生が作ってくれたランチ表です。
自分の名前のところに、お弁当なら赤いリンゴ、バイランチなら緑のリンゴを入れるようになっています。


 こりゃ分かりやすい。

うちの子みたいな生徒を思って作ってくれたんだーと思うと、嬉しくなって、 先生に言いに行ったら、

「久しぶりのキンダー担当で(以前は5年生担当)、私もバタバタしていたんだけど、 隣のクラスの先生が良いアイデアをくれたのよ。 これでダブルランチも防げるわね。 これからも少しづつオーガナイズしていくわね。」

ですって！
ちょっと、この先生、いい人ー！！！


子供にもそれが分かるのか、航ちゃんはすっごく楽しいらしい。
今日も Good morning to you〜 ♪ って、クラスの朝の会で歌う歌を口ずさんでおりました。

しかし、早弁が原因だったとは…。 もう、笑っちゃう。